投資レポートを読む前に、知っておきたい内部事情

投資レポートを読む前に、知っておきたい内部事情

投資信託の販売ノルマに嫌気がさし転職

当ブログ「Middleからの株式投資」は老後資金を安全かつ賢く運用しいただくために、私の経験をもとに執筆しています。

証券会社の内部事情を理解し、不利な金融商品に投資しないように、投資する前に知っていただきたいことを網羅しています。

投資信託の販売ノルマに嫌気がさし、営業職を辞した私は、証券アナリストの資格を保有していたことから、アナリスト(調査・分析)として転職することになりました。

証券営業のときは、株式委託手数料および投資信託、外国債券等のノルマに追われる日々でしたが、アナリスト業務に従事してからは、上場企業の取材、投資レポートの作成が主な業務になりました。

アナリストにはセルサイドとバイサイドがある

アナリストにはセルサイド・アナリストとバイサイド・アナリストがあります。

セルサイド・アナリストとは証券会社や証券会社系の研究所や調査機関等に所属し、執筆したレポートを多くの投資家に情報として提供することを業とします。

セルサイド・アナリストのレポートは、自社との取引に繋げるためのサービスの一環として執筆されているモノがほとんどです。

一方、バイサイド・アナリストは運用会社等に所属し、専ら顧客から預かった資産運用のために社内向けに情報発信することを業とします。

よって、みなさんが証券会社からもらう投資レポートやPC上で閲覧できる投資レポートの大半は、セルサイド・アナリストが執筆したモノとういうことになります。

セルサイド・アナリストへの道

11年間個人営業に携わった私はセルサイド・アナリストとして第二の道を歩むことになりました。

上場企業を取材し、投資レポートを作成し営業店のセールスマンや機関投資家にプレゼンをするという日々です。

また、上場企業のIR担当者や広報部の方とお会いし公募増資等のファンナンスの打ち合わせや、IPOの準備にも携わりました。

詳細は書きませんが、公募増資等のファイナンスの場合、幹事証券の座を獲得することが重要な職務となります。

幹事証券に選ばれるためには、常日頃からIR担当者や広報部の方と連絡を密にし、その企業等のレポートを執筆しなければなりません。

ファンナンスにおける幹事の獲得はどこの証券会社も喉から手が出るほどおいしい案件です。

よって、ファイナンスを実施しそうな企業の投資レポートはポジティブ・レポートに偏ってしまうのです。

ネガティブ・レポートはタブー

ネガティブ・レポートを書けば企業からの心証を損ない幹事証券獲得どころか当該企業に出入り禁止ということさえあり得るのです。(何年か前に楽天のネガティブ・レポートを執筆したアナリストが出禁宣言されたことがありました)

最近ではネガティブ・レポートも見受けられるようになりましたが、私の現役時代はネガティブ・レポート等タブーだったのです。

みなさんもアナリスト・レポートを読むときは、上述したようなこともあるので注意してください。

全てがそうだとは言いませんが、ポジティブ・レポートを執筆しているアナリストには、相応のバイアスがかかっていると疑ってください。

機関投資家は「投資のプロ?」

アナリスト時代のプレゼン相手は主に機関投資家です。

個人投資家の投資行動とは全く異なる投資哲学や専門的知識を有しています。

アナリストとして仕事をしているときに私は、株式投資の面白さ、奥深さにも遭遇することになります。

投資に関する知識、情報量において優位性をもつ機関投資家ですが、投資パフォーマンスは、必ずしも優秀な個人投資家に勝っているとはいえないことを知りました。

当ブログを読んでいただいている方々も自信をお持ちください。

確かに機関投資家は「投資のプロ」ですが、パフォーマンスに対してはプロと呼べる方はごく一部です。

まあ、理屈は個人投資家とは比べモノにならないぐらい立派ですが・・・

アナリストになってから半年ぐらいしたときに、何だかが物足りなさを感じはじめました。

絶対収益の追求が永遠のテーマ

相場の世界は理屈ではなく儲けたものが勝者なのです。

いわゆる絶対収益の追求が永遠のテーマなのです。

にもかかわらず、パフォーマンスを競うのではなく投資知識の有無を競っているような気がしたのです。

また、機関投資家は名目上、長期投資家です。

目先の相場の上下より、企業業績の上下を予測するのが仕事になってきます。

マクロ的な相場動向より、個別企業の業績予測をいかに正確にするのかがアナリストの優劣を決定するのです。

よって絶対パフォーマンスより相対パフォーマンスが評価基準となるのです。

「株式投資は絶対収益の追求が永遠のテーマ」と考えている私の相場理念とはかけ離れているように感じだしました。

言い換えると、相場という弱肉強食の世界で仕事をしているのにダイナミズムに欠けると感じ始めたのです。

幸いにもアナリスト職に疑問を抱きはじめていた時期に証券ディーラーのオファーをいただいていたので、アナリストを辞し証券ディーラーへ転職することに決断したのです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回は、証券ディーラーの実態について書かせていただきます。

これからも、よろしくお願いいたします。

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