投資の原点回帰

投資の原点回帰

市場に流動性を供給する役割?

1988年に証券会社に入社し営業、アナリストを経て、1999年終わり頃には証券ディーラーとしての道を歩むことになりました。

証券ディーラーの社会的役割とは市場に流動性を供給し、取引を円滑化することにあります。

これはあくまで建前で、実際は市場取引に参加し頻繁に売買を繰り返し、収益を上げることです。

要するに証券会社が自社のお金で相場に参加し儲けることを業としています。
(この業務は証券会社の業務でいう自己売買取引(ディーリング業務)にあたります。)

ただ、好き勝手に売買していいのかというと、否で厳しい規制の下に売買をしなければなりません。

この規制というのが厄介で、お上が漠然と決め、規制違反かどうかはお上の判断次第なのです。

充実していた証券ディーラー時代

証券ディーラーに転職してからは毎日が充実していました。

何といっても勤務時間、評価基準が明確だったからです。

起床は4:30、海外市場等の情報を収集し、7:00過ぎに出社します。
8:00から売買注文を入力し、9:00から取引開始です。

昼休みを挟み市場が締まる15:00に業務終了、事務処理を済ませて16:00前後に退社です。

報酬は1カ月の売買収益に契約時に定めた料率を乗じて支払われます。

契約は個人ごとに締結されるので、売買収益の10%~50%と実績に応じて大きく違います。

ただ、ロスカット水準も明確にされており、いくら負ければ売買停止、出社停止、挙句の果ては契約解除となります。

プロスポーツ選手のようなシビアな世界なので、「勝てば官軍、負ければ賊軍」のごとく全ての責任は自分で負わなければならないのです。

実際、証券ディーラーとし生き残れるのは5~10%ほどで、ほとんどの方が1~3カ月で契約解除になるという厳しい世界でした。

不屈の精神力と決断力を兼ね備えた者だけが、生き残れる弱肉強食の世界なのです。

それ故に、若くして引退される方がほとんどです。

証券ディーラー VS 個人投資家

充実した日々を過ごしていましたが、いいときはそれほど長続きしません。

ネット証券の普及により格安手数料で回転売買が可能となった個人投資家が市場を席巻しだします。

個人投資家の中からは、とてつもない金額を稼ぐ剛腕トレーダーが出現し「億り人」という言葉まできました。

一方、情報の非対称性を武器に有利に市場に参加していた証券ディーラーは剛腕個人投資家に敗北を帰すことになります。

ここまでなら何とか生き長らえたのですが、極めつけはアルゴリズムを活用したHFT(ハイフリークエンシートレーディング)の出現です。

HFTが市場を席捲するにつれ証券ディーラーはほぼ壊滅状態、剛腕トレーダーと言われていた多くの著名個人投資家も市場から退場を余儀なくされました。

先日の日本経済新聞にも掲載されていましたが、いまや短期トレードで安定した収益を上げることは不可能といっても過言ではありません。

46歳で引退、証券教育の啓蒙活動に参加

環境が一変した事および年齢的な限界もあり私は、46歳で引退し、その後は起業すると同時に証券教育の啓蒙活動に参加することになりました。

現在は、啓蒙活動に参加する傍ら人生最後に6次産業化ビジネスに挑戦しようと準備中です。

株式投資等に関しては、デイトレード等の短期の売買をおこなわず、ポジション・ディーリング(中長期投資)で参加しております。

また、数年前までは個人投資家や若手証券マンを対象に株式勉強会を開催しておりました。

よく株式教室等の広告を見受けますが、授業料等は高額です。

3か月で20~30万円、あるいはもっと高額なところでは40~50万円の授業料の投資スクールまであります。

投資スクールは利用価値があるのか?

このような投資スクールは利用価値があるのでしょうか?

多くの場合、テクニカル分析を主体に短期トレードを教えているようです。

投資スクールの全てが無意味だとはいいませんが、株式投資で成功するためには少なからず相応の労力と時間が必要です。

投資で成功するためには基礎知識から体系的に株式投資を学び、最終的に自分の投資スタイルを確立しなければなりません。

その帰結が短期トレード、中長期トレードとなるのです。

私が開催していた勉強会は週一回90分で8000円/月でした。

12~16名の生徒さんを募りディスカション方式で開催していました。

月8,000円なので、会場費(レンタル会議室使用)、教材のコピー代等考慮すると、ボランティアでした。

しかし、有意義な勉強会だったと思います。

さすがに、本業が忙しくなり勉強会は3~4年で中止になりましたが、また機会があれば開催したいと考えています。

株式投資の原点回帰

これからは短期売買やデイトレードで儲けることが難しくなります。

投資の原点に返り、マクロ的な経済状況を見つつ個別企業が評価されるという、本来の株式投資のあるべき姿に回帰すると考えています。

株式投資で安定した収益あるいは資産形成を考えている方にとっては、いい時代なのかもしれません。

アベノミクス以降、三本の矢をもとに、株高政策がとられています。

これは日本に限ったことではありません。

市場資本主義の本家本元であるアメリカが市場至上制裁をとっているからです。

最終的には、株価大暴落という結末で現在の世界的な株高は終わりを告げるでしょうが、いましばらくは最後の宴を楽しめると考えています。

ソ連崩壊、東西ドイツ統一に見られるように、現在は資本主義にとってかわる社会システムが存在しません。

資本主義に代替する社会システムを構築するのは次世代の方々にお任せして、我々Middle世代は現在の社会システムを受け入れることにより、セカンドライフを構築する術を学ばなければならないのです。

長々と私自身の経歴を書きましたが、次回からは少しずつ「Middleからの株式投資」の方法論を書きたいと思います。

これからもよろしくお願いいたします。

報告する

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。