定活は歩くことの習慣化から

定活は歩くことの習慣化から

終活と共に、定活という語が定着してきています。定活とは、「定年前活動」の略で、定年後に満足できる生活ができるよう、定年前から事前に準備しておくこととされています。それでは、いったい具体的には何をすれば良いのでしょう?

何よりもまずは健康を維持すること

定活で何をすべきかについては、もちろん人それぞれで、一概に断定することはできません。一般的な定活に関するセミナーなどでは、重要なのは自分の居場所を確保すること、そのためには、自分のやりたいことを明確にすること、そして同好の知人の幅を広げておくこと、等々の勧めが多いようです。尤も、大部分の方、特に仕事を生活の中心にしてこられた方にとっては、この「自分のやりたいこと」を見つけることこそが大変で、それを簡単に決められるようであれば、何も特別な準備も必要ないような気もするのですが…。
ただ、例え何をやるにしろ、まずは健康でなければなりません。厚生労働省によると、日本人の平均寿命は男性でおよそ81歳、女性でおよそ87歳に達したそうです。一方、健康寿命はというと、男性でおよそ72歳、女性でおよそ75歳なのだとか…。つまり、仮に65歳まで働いたとしても、男性はおよそ16年、女性では実に22年に及ぶ第二の人生が残っている反面、そのうち男性は9年間、女性は12年間程は、何らかの形で他人の世話にならなければ暮らせないことになります。
もちろん中には、天寿を全うするまで自力で生活し、別段家族の手を煩わせることとてなく、眠るように大往生を遂げるといった、不謹慎かも知れませんが、ある意味では羨ましいような人生の終焉を迎える方もあり、私もそうした方を何人か知っています。
自分のやりたいこととその同好の士を見つけ、それにどっぷりと浸かって暮らせるのはもちろん幸せな人生には違いありませんが、そうしたことはおそらくは無理して考えて見つけることとは少し違うような気もします。また、そういう人生を送るためにも、まずは健康であらねばなりません。例え何年かはそうした満足できる第二の人生を送り得たとしても、その後自力では日常の生活がままならない状況に陥ったとしたら、せっかく掴んだ一時の充足感も半滅してしまうでしょう。こう考えると、健康を維持する活動こそ、定活でまず行うべきことと言っても過言ではないように思えます。

中之条研究

それでは、健康を維持するためには何をしたら良いのでしょう? そのためにお金をかけてジムに通ったり、必用以上に身体に負担を強いたり、あるいは過剰に食事を制限したり、サプリメントに頼ることは本末転倒と思います。あくまで、無理なく継続できる内容でなければ意味がないでしょう。
例えば私は、中之条研究の成果に注目し、実践しています。中之条研究とは、「歩き」と疾病予防の関係について、群馬県中之条町で実施された疫学研究のことです。現代の日本で問題とされる20の病気に対して調査し、それぞれの病気に対して予防基準を明確にしました。その結果によると、疾病の予防に有効な1日の歩数と、それに占める早歩きなどの中強度運動の時間の指標が、「1日8,000歩・中強度運動20分以上」とされており、この指標に基づく取り組みが、疾病の予防による健康寿命延伸につながるということで注目されています。

まとめ

私は58歳の時に、個人事業主として一般的なサラリーマンより半歩早く独立しました。現在63歳ですが、自身の年齢と組織からの保障がない立場を考えると、健康面においても自助努力しかありません。そのため、事務所への通勤や、アポ先への訪問といった日常の行動を含め、日曜日を除いて1日に8,000歩以上歩くことを自身に課し、実践しています。
また、仕事柄、高齢者施設へ入所している方や、そうした施設の関係者との関わりも少なくなく、第二の人生の充足感は、何をすべきか、あるいはしたかと言うことよりも、健康で天寿を全うすることの方が大きいと言う思いを禁じ得ません。
皆さんも、誰にでも無理なく実践し、継続できるこのウォーキングを、是非日常の暮らしに取り入れられたら如何でしょう。定活で色々悩んでいる方も、まずはこの歩くことを習慣化する活動から始めるのもよろしいかと思います。

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