住民税の仕組みをご存じですか?

住民税の仕組みをご存じですか?

住民税は、所得税と異なり前年の所得に対して課税される前年所得課税です。そのため、退職後に自治体から突然通知が届き、その金額の高さに驚いた経験をお持ちの方も多いと思います。この住民税の仕組みをご存じでしょうか?

住民税の概要

まず、住民税の概要についておさらいしてみます。
住民税は、都道府県民税と特別区民・市町村民税の総称で、個人の1年間の所得に対し課税される税金です。納税義務者は、その年の1月1日に住所を有する者で、自治体が前年の所得に対して計算し、通知してきた金額を支払う賦課課税方式で、年の途中で死亡した場合は、その年の所得については翌年の課税対象とはなりません。

住民税の納付方法

住民税の納付方法は、交付された納税通知書に従って、下記2パターンがあります。

・普通徴収 → 原則として、6月末、8月末、10月末、翌年の1月末の年4回に分割して納付
・特別徴収 → その年の6月から翌年の5月にかけて、毎月の給与から12回に分けて天引き

住民税の構成

住民税は、所得金額に応じて課される所得割と、所得に関わりなく課される均等割、預貯金や公社債の利子などに課される利子割の三つで構成されています。

<所得割>
所得割は、所得税の計算で算出した課税所得に、一律10%を掛けて算出しますが、所得控除のうち、基礎控除、配偶者控除などの控除額は、所得税より小さくなります。
例えば、所得税が課税になるいわゆる103万円の壁は良く聞かれる話しですが、102万円の給与をもらった場合、所得税は課税されませんが、住民税は課税されます。
また、寄付金控除は税額控除のみで、対象となる範囲も異なります。

<均等割>
均等割の金額は、本来は都道府県民税1,000円と、特別区民・市町村民税3,000円の合計4,000円が、所得に関わりなく一律に課される制度ですが、平成26年から復興特別税が上乗せされており、令和5年までの10年間は、都道府県民税が1,500円、特別区民・市町村民税が3,500円の合計5,000円に増税されています。

<利子・配当割>
利子割は、利子に対して一律5%、配当割は、上場株式等の場合配当に対して一律5%が源泉徴収されます。

住民税を節税することはできるか?

下記に該当する場合、確定申告することにより、節税になる場合があります。

<医療費控>
所得税同様、本人、又は、本人と生計を一にする配偶者やその他の親族のために、1年間に支出した医療費のうち、一定の金額を差し引ける制度です。通院のためのタクシー代を含む交通費も対象になります。
なお、医療費控除の控除額は、その年に実際に支払った医療費のうち、10万円を越える金額ですが、総所得が200万円未満の場合は、総所得金額の5%を越える金額になります。

<住民税の税額控除>
住民税には、税額控除として配当控除、外国税額控除、寄付金控除、そして、住宅借入金特別控除があります。ここでは、身近な寄付金控除と住宅借入金特別控除について、要点をまとめてみます。

A,寄付金控除
都道府県、または、特別区・市区町村が条例で指定したものについて寄付をした場合、総所得金額の30%を上限に、一定の計算式により算出された金額が、所得割額から控除されます。
また、ふるさと納税を行った場合は、個人住民税の所得割額の10%を限度に、一定の計算式により算出された金額が税額控除されます。ただし、受け取った返礼品の価値が自己負担額を超える場合は、その超える部分の金額を一時所得として申告する必要があります。

B,住宅借入金等特別控除
マイホームを購入し、所得税の住宅ローン控除の適用を受ける者について、所得税から控除しきれずに残った金額、または、課税所得金額×7%(136,500円を上限)のうち、いずれか少ない金額を、個人住民税の所得割から控除することができます。

まとめ

知っているようで良くわからない住民税ですが、節税する画期的な手法はないように思われます。それでも住民税に違和感がある方は、住民税自体のしくみをより詳細に理解し、制度上認められている各種の控除を最大限活用することで、いくらか負担感も変わるのではないでしょうか?

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