夫婦の初めての釣り大会

夫婦の初めての釣り大会

昨年夏に小生の細君と初の船釣り船大会に参加した

さて、先ずは大会の参加の応募から始まった訳であるが、必ずその定員に当選するとは限らず応募から1ケ月を待ち、参加可の返信ハガキをもらって当日に備えた。久しぶりの船釣り。期待もすれば、又、船酔いしないかと心配もあった。その脇で我家の細君は「私は船酔いなんてしないから」と酔い止めも用意せず、さっさと前夜は寝てしまった。当日までは、小生はタックル(カレイ、アイナメ釣り用の竿とリール、仕掛け)の点検をし、やっとの事で眠りについた。

想定外のシナリオ

 朝4時の集合・点呼、クーラーボックスの点検を経て、乗る船を割り振られ乗船は5時前で出航がおよそ5時といったところだった。湾内はあいにくの雨もようとシケでコンデイションは悪条件であった。その様な中で20kgを有に越える釣果の人が3人もいたとは恐れ入谷の鬼子母神である。小雨が横なぐりでカッパが頭から外れ背中に雨水が入り込み体が冷え体力を奪った。加えて船の気持ち悪い揺れが不安をあおる。と、未だアイナメ1尾しかない釣果の時にその不安は適中した。ただし、それは、自分ではなく細君のほうだった。彼女の顔は青白くなり、唇は紫色になり「うえっ!」という嗚咽の後に船べりで嘔吐が始まった。自分に来るであろう吐き気があの酔わないと自信満々だった細君に来ようとは。「いや、次は自分に来るな」と思う小生は、申し訳ないが、細君をかばう余裕などあろうはずもなく、自分自身が酔わないようにまんじりともせず、はるか遠くを眺めている他なかった。「すまん、妻よ」と思いながら、なんと冷たい夫だと周囲に思われようと、今、彼女を助けたら自分も吐いてしまうとひたすら無視を装った。

とりあえず釣れた

後で細君にはねちねち嫌味を言われることになったが、この作戦は自分にとっては成功だった。何も考えず、初めての夫婦での船釣りをのんびり楽しもうとした我々は、その大会のレベルの高さや緊迫感に圧倒された。それは、集合時から始まっていた。大会事務局のテントの脇の方でエラコを販売している業者がいて列をなしていた。アイナメの大好物のエラコの購入に失敗した時点で先ず一歩遅れた。又、表彰台に乗った人達は聴いてみると皆オリジナルの手作り仕掛けを作ってきており、意気込みの違いを感じた。

  さて、釣果だが、40cmオーバーのアイナメが2本、30cmオーバーのマコガレイが5枚、他が、自分で、細君も酔った後も、大会参加賞の分は胃液を吐いても釣ってやるといった執念さも感じる粘りの釣りで50cmオーバーのアイナメを1本、40cm程のカレイを1枚あげた。その根性たるや大したものだった。

リベンジへ

 その日は夜明け前から昼まで天候にさいなまれ、色々あった。(トイレが小さく使えない)が、まさか、還暦近くになって夫婦で初の船釣りに来るとは思わなかった。隣で吐く姿を見ながらの釣りだったが、お互い何も考えているかもおよそ知り合い、特に何を語ること無く釣りにぼっとうする。たまに竿の振えに反応し、「早く巻いて!」と声かけし、あげた魚をかかえ喜ぶ細君にほんのりとした気分を味あわせてもらった。普段、家でろくな会話もなく過ごすことが多いが、やはり夫婦だ。未だ心は通っていると感じた。周囲から見れば大した釣果ではないが、その1匹の手ごたえは感動を覚えた。次回の大会への参加とリベンジを誓って表彰台の会場を去る。

 結論から言えば全体の成績は決してよくなかったが、その釣り大会のレベルの高さは、スポンサーの雑誌の編集長が言うには全国でトップクラスとの評価だった。実際一位の人の釣果の総重量は24.8kgだとか。小生は5kg程を釣り上げてまあまあだと満足していたのと比べるとそのレベルと意識の差は歴然であった。

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