レストランが営業自粛になるまでの日々

レストランが営業自粛になるまでの日々

忙しい年末年始から、営業自粛になるまで

年末年始は、レストランの仕事が大忙しでした。
大晦日も元日も出勤し、とにかくお客さんがひっきりなし。
普段よりも団体客が増えたり、男性のお客さんが多いせいか、クレームも増えました。

お客さんにとっては、待ち時間ばかり長くなっているのに、お店があまりの忙しさに混乱しているから、些細なことでも不満を持つのだと思います。
でも店員にとっては、ただでさえ疲労困憊しているうえに、クレーマーがいると、お店の空気が一気に悪くなるから、仕事に対する意欲がなくなりがちです。
いろいろなことが重なって、バイトさんが1月に2人、やめてしまいました。

2人とも長年続けてきた人たちだったので、2人がいなくなるのは、お店にとって大問題。
そこで時給をあげて、至急バイト募集をし、すぐに3人加わりました。

1人はファミレスパートをしていたけども、こちらのお店のほうが時給がいいから、こちらのお店に変わってきたという主婦。
2人目はコンビニ弁当を作る工場で平日夕方までは働いているから、平日夜と週末だけはこちらのお店で働きたいという男性。
3人目は主に週末のみ入る女子高校生。

2月から3人が加わったのですが、2月はじめのころから、どうもお客さんが少ない・・・
「今は閑散期だから」とみんな思っていたのが、今となっては信じられないのですが、まあ3月になれば例年また忙しくなるから、それまでの間に新人さんを教育しましょう、ということになりました。

ところが、日に日に客足は減ってくる。
だんだんに「これはきっと、コロナの感染防止のための自粛の影響かも」と私たちも考えるようになりました。
それでも、みんななんとなく思っていたのは「あったかくなれば、大丈夫」みたいなこと。
コロナとインフルエンザの区別もろくに理解していなかったのです。

でも2月の売上が、過去最低。
3月のシフトを見て、私は愕然としました。
今までより、3分の1くらいの勤務時間に減らされている・・・!!!

しかも新人は「あまりにもシフトが少なかったらやめちゃうかもしれないから」という理由で、あまりシフトが減らされていない!
私よりもずっと先輩の人たちも、軒並み休みだらけなのに、新人ばかり優遇されているシフトに、みんなが不満をいだきました。

それなのに、3月に入ると、高校もお休みになり、その影響なのかどうなのか、新人の高校生バイトちゃんが、来なくなったのです。
いきなり、無断欠席。
店長が何度電話をしても、出ない。
お店は毎日ヒマすぎるくらいなので、来なくても全然困らないのですが、どういうわけか、その子は3月に入ってから、全く連絡がつかなくなりました。
「元気だといいけど」とみんなで話していますが、店長以外はだれも彼女とつながっていないので、様子が全く分かりません。

そして工場勤務の男性は、「自分は工場のほうがあるから、こっちはあんまり仕事が入らなくても大丈夫」と言ってくれたようで、しばらくお休みとなりました。
それで私たちのシフトはやや増えたけども、売上は落ちる一方。
毎日毎日、食材は余っていくし、本当にお客さんが少なくて、どうしようもない状態です。

このお店はチェーン店なのですが、東京や神奈川の店舗はもう休業しているとのこと。
でもこの地域はまだ感染者いないし……なんて思ってはいても、自粛ムードは高まるばかり。
ついに東京の本社のからの命令で、時短営業をすることになりました。

新人さん2人が減った分、ややシフトが増えていたのに、またシフトがほとんどなくなる状態に。
この際、休業にして休業補償をもらいたい、というパートさんも出てきました。

そんな感じで4月に入ってからもお店の空気は重く、世の中の危機感は増すばかり。
毎日毎日、感染の危険性が叫ばれていましたが、静かな静かな店内で、細々と営業をしていました。

でもついに。4月20日からは、休業となりました。
前日の夜、大量の食材を店員たちみんなで持ち帰り、当面の間、お休みすることになりました。
毎日のように通っていたお店がお休みになるなんて、とてもさびしいですが、この街には感染者が今のところゼロなので、こうやってゼロのままがんばろうね、と言って、その夜は別れました。

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