ガンの先端治療「光免疫療法」

ガンの先端治療「光免疫療法」

ガンの先端治療「光免疫療法」

今日(10/1)テレビでガンの最新治療法「光免疫療法」の薬が、日本で承認されたというニュースがあり、開発が楽天メディカルって楽天のグループ会社というのを聞いて興味を持ったので、「光免疫療法」と「楽天メディカル」について調べてみました。

ガンは死亡原因のトップ

ガンは1980年代から死亡原因のトップで、約30%の人の死亡原因が「ガン」。2位の心疾患の倍の割合で、年々比率があがっている病気です。
ガンは長生き病と言われていて、平均寿命が毎年伸びている日本では現代病の代表的な病気です。
ガンの治療は外科療法と放射線療法、化学療法が3本柱と言われてます。外科療法は手術で切除できる初期のガンには有効ですが、進行の早いガンや広範囲のガンには向きません。
放射線療法は正常な細胞も破壊してしまうため、身体への負担が大きかったですが、最新の重粒子線治療はガン細胞をピンポイントで攻撃することができるようになってきています。
化学療法はいわゆる抗がん剤です。抗がん剤というと、副作用が大きいことが知られています。抗がん剤も正常な細胞にまで作用してしまうので、副作用が起きてしまい、がん治療の第一選択にはなりきれません。

光免疫治療法

光免疫治療法はがん治療の第5の治療法といわれ、開発者の一人であるアメリカ国立がん研究所の小林主任研究員が10/1にTVに生出演して、解説していましたが、がん細胞の表面にある特殊な抗原のみに結合する抗体というタンパク質と抗体と対になっているIR700という色素がポイントでその抗体ががん細胞にとりついて、IR700という色素に近赤外線をあてると、IR700が活性化してがん細胞にひびが入り、そのひびから水ががん細胞に入ることによりがん細胞が崩壊するのだそうです。
TVの説明では良くコロナウィルスの治療薬の説明にでる、突起物と同じような抗原に、抗体とIR700が一緒にくっついて光が当たってがん細胞にひびができて、がん細胞が破裂するという説明になってました。
今回製造販売承認されたのは、この点滴薬と光を当てる医療機器レーザー装置です。
この解説が非常にわかりやすく、この治療法が一般化すればガンが原因の死亡率が下がるのではないかと期待させる内容でした。
この開発をしているのが、楽天メディカルという会社で、調べてみると楽天の創業者の三木谷さんが個人資産を100億単位でつぎ込んでいる会社というのが、非常におもしろいです。がんの新薬の開発には兆単位の資金が必要と言われていて、開発資金が巨額になるため承認された新薬もものすごい高額になるのが多いなかで、新興のメーカーが厚生労働省から承認を受ける薬を作ったということだけでも画期的なことだと思います。

楽天メディカル

開発元の楽天メディカルは創業10年でこの光免疫療法のために設立されたグローバルバイオテクノロジーの会社みたいです。
楽天の創業者の三木谷さんの父親がすい臓がんになり、世界中で治療法を探していた時期に、この小林先生の光免疫療法の独占的ライセンスを取得したサンディエゴのバイオベンチャーがこの光免疫療法の開発を進めるために出資者を探していたそうで、楽天創業時からの友人の従妹である小林先生に出会ったそうです。なんか小説みたいな話ですね。
ここから三木谷さん個人と楽天グループによる支援で楽天メディカルを創業したそうです。でも10年(論文発表が2011年)で、新しいガンの治療法を承認までこぎつけるなんてすごいですね。この研究のためだけに会社を創業して支援をする三木谷さんもすごいです。三木谷さんが167億円出資して、楽天が1億ドルを出資してるそうです。
三木谷さんのインタビューによると小林先生の光免疫療法の説明を聞いたときに「興銀時代にインターネットと出会ったときとよく似た感覚だった」そうです。確かに私もTVで小林先生の説明を聞いたときに、「これはすごい画期的な治療法だ」と思ったのでこの記事をかいているのですが、そう思った人は多いのではないでしょうか?(なにしろ治験数は少ないですが、4割に効果があったそうです)
今回承認されたのは頭頚部ガンのみですが、楽天メディカルはこの「特定の細胞に選択的に光感受性物質を運び、光を照射することによって標的の細胞を壊死させる治療技術基盤」(楽天ではイルミノックスプラットフォームと呼んでいる)の開発を進めているとのことなので、承認された頭頚部ガンで実際の治療で効果が出てきたら当然他のガンに対しての承認申請をしていくと思うし、ガンでなく、他の病気にも応用できそうな技術なので大変期待できると思います。

結論:

まだ薬価が決まってないので、なんとも言えないが、新薬の抗がん剤が超高額(オブジーボは1回5000万円と言われている。)の中で効果の期待できる適正な価格の治療法であることを期待したいです。
まだ日本でしか承認されてないが、アメリカでもFDAの優先審査対象になってるようなので、早晩承認されると思います。
この治療法を日本人が開発したことや三木谷さんが話を聞いて、私財を投入して開発をしたことを本当に尊敬したいと思います。ガンが治る病気になることを期待しています。

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コメント

  1. 自身ががんサバイバーである私から見て。
    自分がこの治療を受けたいという気持ちは一切ありませんが…

    同じ日本人が新たな治療法を確立し、
    その治療法を形にすべく日本の(新興)一企業が巨額投資を果たした事実。

    楽天の三木谷さんが身内のがん治療というきっかけこそあったとはいえ、
    私財を投げ打って医療に情熱を傾け、完成に持ち込めたこと。
    たった10年でここまでの完成&きちんとしたエビデンスのある治療として、
    確立できたその勢いと熱意。

    日本もまだ捨てたものではないですね…
    拝読して希望を感じました。
    この未来に対する希望こそが実際にがんで闘病する私にとって、
    一番のお薬になり得た思いがします。

    前田穂花

  2. コメントありがとうございます。私も10年という期間で日本人の開発というのがすごいと思います。こうやって新しい治療法が出てくるのは期待されますよね。

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