「終活」書評 「すぐ死ぬんだから」 内館真紀子

「終活」書評 「すぐ死ぬんだから」 内館真紀子

内館牧子

内館牧子の「定活」小説「終わった人」を読んで、面白かったのでhttps://slowhappy.jp/business/teikatsu/owatta-hito/
新刊の「終活」小説「すぐ死ぬんだから」を買って読んでみました。
スロハピは「50代からの終活」をテーマにしているので、「終わった人」の直前くらいからこの「すぐ死ぬんだから」くらいまでテーマにしています。
Blogを投稿して頂いている方も、50代から70代までいらっしゃいます。
「終活」「定活」の小説はスロハピのテーマにぴったりなので、大変参考になりながら読ませていただきました。

すぐ死ぬんだから

60代までまったく身の回りにかまわなかった主人公「はな」、68才になったばかりの主人公は娘がマフラーを買いたいというのでお付き合いで六本木にお買い物に行き、ブティックの店員に70過ぎに見られて、大きなショックを受ける。
家に帰って自分の姿を鏡で見ると70過ぎと言われてもしょうがない外見があった。
今までは外見など全く気にしていなかったがその日からシニアファッション雑誌を読み込んで、まずデパートの化粧品売り場に行き、肌の定入れや化粧の仕方を習い、ダイエットやフェイスマッサージ、ストレッチを毎日行い、10年かけてシニアファッション雑誌の読者モデルとして街で声かけられるようになってきた。
10年ぶりの同窓会に行くと、前回とは全く違い同級生の男達が声をかけてきて周りにひとだかりができ、女友達からはやっかみが聞こえるほどになった。
「はな」の夫「岩造」はおりがみが趣味で、穏やかでまじめに家業を営み、年1回の折り紙の展覧会が楽しみな面白味がない男だが、いつでも「はな」をほめてくれる。
そんな夫が家宝としているのは、デパート王にもらった座右の銘「平氣で生きる」の書である。
2人で幸福な時間を過ごしていたが、ある日突然夫の岩造が亡くなってしまう。
はなは何をやる気が起きず悲嘆の日々を送り、なにに対しても「すぐ死ぬんだから」をつぶやくようになってしまう。
そんなある日岩造の遺書が見つかる。
この遺書によって思いがけない人生の変転に巻き込まれていく。

というのがあらすじです。

配偶者ロス

配偶者(夫・妻)の死というのは、大きなストレスになります。ストレスランキングでは圧倒的な1位で82.4%の人がストレスを感じるそうです。いわゆる配偶者ロスが起きることが多いです。
来る日も来る日も涙にくれる人、あまりの悲しみからそれまでの友人知人との付き合いを経ってしまう人、日常生活を送ることが困難になる人もいます。
配偶者ロスを解決するのは「時間」です。多くの人は時間の経過とともに徐々にたちなおっていくものです。だいたい女性では3年程度かかるといわれています。
数年かけて配偶者の死から立ち直った後は振り返らなくなるそうです。
そういえば私の母親も父親をなくした後数年は、落ち込んでいて「はな」と同じように「すぐ死ぬんだから」が口癖になっていました。

主人公の「はな」も、配偶者ロスでなにかというと「すぐ死ぬんだから」を繰り返していたのが、岩造の遺書による人生の変転ですっかり立ち直っていくのですが、この本を読んで、これも岩造のやさしさなのかな?とふと思ってしまいます。
55才以上の男性が配偶者を亡くして半年後の死亡率は、約40%も高くなるそうです。
配偶者ロスはそれだけ大変なものなのだと、改めて思いました。

「はな」のどんな人生の変転なのか。ぜひ本書を読んでみてください。
この小説はNHKのBSプレミアムで三田佳子さんが主演でドラマ化されました。「はな」と三田佳子を重ねて読むのもおもしろそうですね。

結論

伴侶を亡くした悲しみを乗り越えるためにはどうしたらいいか専門家の意見を5つにまとめると
1..泣きたいときは泣きましょう。
2.誰かに話を聞いてもらいましょう。
3.外に出てみましょう。
4.徐々に回復すると知りましょう。
5.悲しみを幸せのステップにする。
だそうです。
個人的には仏教の教えを読むのもありなのかなと思います。
私の母親も父親が亡くなった後、般若心経の写経を毎日やっていました。
仏教の教えは人生の示唆に富むものが多いです。
仏教を学ぶのも終活にいいかもね。

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