たんぽぽに心を寄せて

たんぽぽに心を寄せて

たんぽぽのこと、もっと知ると楽しみが増えますよ!

 春になると道端や土手に可愛い花を咲かせるたんぽぽ。荒れた土地やセメントの割れ目からも花を咲かせることができる生命力の強い花です。春と言って誰もが思い描くのは桜ですが、たんぽぽも古来より人々に愛されてきた日本中で見られる親しみやすい花です。成長するとふわふわとした綿毛ができるので、息を吹きかけては飛ばして遊んだ幼少時代の経験は、多くの人の原風景になっていることでしょう。
 でも、大人になってから、たんぽぽをじっくり観察したり、心を寄せてその可愛らしさを感じたりする人は、いったいどれくらいいるでしょう。どこにでも生えてくる厄介な花だ、根が長くて引っこ抜くこともできないなどと、その存在を疎ましく感じる人の方が多いのではないでしょうか。でもちょっと待ってください。決して厄介者ではありません。
 たんぽぽを摘み取ってコップに飾ってみませんか。鮮やかな黄色は部屋だけでなく気分まで明るくしてくれます。桜は、「ちょっと失敬!」と言いながら枝を折って持ち帰ることはできないけれど、たんぽぽならたくさん摘み取って持ち帰っても誰も咎めません。
 それから、たんぽぽが食用として重宝することを知っていますか。昔の人は、若い葉っぱを湯がいておひたしや胡麻和えにして食べました。花はてんぷらに、根っこはきんぴらにして食べていました。ほら、たんぽぽコーヒーという飲み物があるでしょう。これは、根っこを乾燥させて煎って作ったコーヒーによく似た飲み物です。現在でも、たんぽぽコーヒーはカフェインを含まないので安心して飲めるため、妊婦さんたちにも大人気です。
 また、たんぽぽの茎でリコーダーを作ることもできます。茎を5センチ程度の長さに折って、片方をリコーダーの吹き口のように少しへこませて、吹いてみてください。そう、豆笛のような感じです。童心に帰った気持ちになり、心地よい癒しの時間を与えてくれること間違いなしです。
 たんぽぽが咲き誇る今の季節、目だけでなく舌でも大いにたんぽぽを楽しむことができます。皆さん、この季節、桜だけでなくたんぽぽに少し心を寄せてみませんか。今まで見過ごしていたたんぽぽの飾り気のない良さが、たくさん見つかると思いますよ。

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